事実はケイザイ小説よりも奇なり

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【2月20日朝刊③】(ヂメンシノ事件80)

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 会食終了後、社長車に乗り込んだ瞬間に中居に電話を入れる。

 「中居部長。内容は確認した。満水ハウスとしての声明文を出そう。まずは案文を作ってくれ。草薙さんと木村新社長にも共有だ。そしてプレスリリース前には他の社内役員のみならず社外役員にも共有するんだ。」

 「社外取締役にもですか。」中居が納得いかないニュアンスで発言した。

 「社外取締役にも是非とも共有したい。彼らを決して軽視していない姿勢を示すことだけでなく、口封じの意味もある。会社の公式発表はこうだ、と先に伝えることで、社外取締役が個人としてマスコミ取材を受けにくくなるだろうし、会社見解と異なることも言いづらいだろう。」

 「考えが至りませんでした。失礼しました。」

 「私はどんどん性格が悪くなっているのかもしれないな。以前の私だったら間違いなく、こんなことは考えていなかったよ。」平野は車窓から梅田近辺の景色を見ながら苦笑した。

 「中居部長。今回のプレスリリースの本旨は、奥平会長は解任ではなく辞任ということだ。ここをはっきりさせよう。」

 「分かりました。奥平相談役への対応は如何致しましょう。」

 

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ヂメンシノ事件