12月7日の取締役会では関係者の処分が決議された。
まず、真中だが辞任となった。会社としては解雇はしなかったが自主的に満水ハウスからは去ってもらったということだ。
真中のマンション事業部長の役割は、暫定措置として東日本のアパート建築部署の担当役員が兼務となった。
また、不動産部長は不動産部長の職を解き、兼務していた部署のトップに専任させることになった。代わりに部長へ昇格したのは奥平の子飼いだ。
法務部長についても法務部長の職を解き、総務担当に専念させることになった。代わって法務部長に就任したのは秘書の飯沼だ。飯沼は秘書部長だったが、奥平の側近として良いポジションを手にいれたことになる。秘書はきつい仕事だが、出世で報われるのだ。
全ての手続きを行い、真中が会社を去った後、この人事異動は12月20日に発表した。
奥平の指示により、全て終わった後に公表したのだ。これが組織を動かすということなのだろう。
(続く)
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